「勉強を始めたのは良いんだけれど、気づいたら勉強しなくなってた。」
「初日は勉強に燃えてたんだけど、しばらく経つと勉強が退屈でやる気が出ない。」
こんな悩みをお持ちの方に向けて、私がMBA受験を通して習得した習慣継続術をお伝えしたいと思います。
MBA受験は長く苦しい道のりです。
純ドメ(海外生活や勤務の経験の無い)の私の場合、約2年をかけて英語を勉強し続けましたから、私のMBA受験は勉強継続とモチベーション維持との戦いでした。
入学試験という”明確な〆切”が存在するとはいえ、MBA留学に対する気持ちを数年にわたって維持するのは難しい。
東京オリンピックを目指してトレーニングを続けるアスリートの特集番組をTVで見るたび、「彼らは、私の倍の期間(4年間)の間、1つの目標に向かって努力を続けているんだ。何て精神力なんだ・・・」と感心させられました。
格闘の末、私がたどり着いた「習慣化とモチベーションの維持」のテクニックについて以下にまとめました。
皆さまの勉強計画に役立つものとなれば幸いです。
社会人が勉強習慣とモチベーションを継続させるコツ
【社会人】MBA受験で学んだ|勉強を習慣化させるための5ステップにも書きましたが、学生とは異なり、社会人には勉強のためにあらかじめ確保された時間がありませんし、「勉強しなさい」とお尻を叩いてくれる人はいませんので、勉強時間は自分の力で確保する必要があります。
同じように、「勉強習慣をジャマするもの」が目の前に現れた場合は、自分自身でそれを退治しなくてはなりません。
私がお伝えする勉強習慣継続のコツは、全部で3つです。
①環境の変化は、「習慣を壊すもの」と心得よ
せっかく出来上がった習慣をブチ壊してしまう、最も強力なものが「環境の変化」です。
おそらく、皆さんもこんな経験があるのではないでしょうか。
- 4月から新しい部署に配属になった。慣れない仕事にプレッシャーを感じ、勉強どころではなくなった。
- 仕事帰りに家の近くの静かなカフェで勉強してたんだけど、引っ越してしまって良い勉強場所を失った。
- 子どもが生まれてから、帰宅後は育児に付きっきりになった。もう随分と参考書を開いていない。
人間は、環境に適応する形で「習慣」を作っていくものなので、環境が変われば習慣も変わってしまうのは当然です。
環境が変わると、これまで続けてきた勉強習慣は途切れてしまうだろう。とお考えください。
その上で、環境の変化に備えて勉強計画を事前に練っておいてください。
例えば・・・
- 4月から新しい部署に配属になる。慣れない仕事にプレッシャーを感じ、勉強どころではなくなるだろう。
- 4月の間は、勉強時間を1時間から15分に大幅短縮して負担を減らそう。仕事に慣れてきてから、勉強時間を元に戻すかどうかについて、もう一度考えよう。
- 仕事帰りに家の近くの静かなカフェで勉強してたんだけど、引っ越し先には良い勉強場所が無さそうだな。
- 引っ越しを機に勉強場所を変えるか。自宅に書斎を設けるか、早く出社してオフィスで勉強するのも良いかも。
- 子どもが生まれてから、帰宅後は育児に付きっきりになるだろう。
- 出産後の生活について、パートナーとしっかり話し合おう。一旦勉強は中断した方が良いかもな。
ポイントは、「環境の変化に順応すること」です。
「環境が変わろうが、私の意思に揺らぎはない!」といって、無理な計画は立てないでください。
多くの場合、目標達成には長く勉強を続けることが必要のはずです。
勉強はマラソンだと思って、完走可能なスピードで走ることを意識しましょう。
また、時には3つ目の例のように「一旦勉強をやめてしまう」ことを選択肢に入れることも必要です。
勉強よりも優先すべきことはあるはずですから。
また、自ら中断の決断ができれば、「出産を機に勉強しなくなったんだよな・・・」と挫折を感じることや自己嫌悪に陥ることを避けられます。
②やる気を起こそうと考えるな
「大きな環境の変化は無いんだけど、何だか今日は勉強する気になれない。よし、何とかしてやる気を出そう!」
- 勉強をコツコツ続けた成功者の本を読んで「私も勉強しよう!」と奮起する
- 大好きなお菓子や飲み物で元気を出す
- 綺麗な景色の見えるオシャレなカフェに行って勉強しよう!
やめてください。
実は、「やる気を起こす」とは過激な表現をすれば一種のドーピングのようなものです。
上記のような行為で一時的にテンションが上がり、机に向かうための原動力にはなりますが、ブーストされたやる気はいずれ落ちてきます。
また勉強する気がなくなってくるので、同じ方法で再びやる気ブーストに挑戦しますが、人は慣れる生き物なので、前回ほどやる気は上がってくれません。
皆さんは「やる気を押し上げて高く保とう」としますが、実際は、やる気は浮き沈みを繰り返してしまうのです。
やる気の浮き沈みは精神的な負担となるだけではなく、「もう勉強やめちゃおうっかな?」と考えてしまう可能性の高い「やる気の底」を多く経験するため、結果として勉強習慣を途切れさせる原因となってしまいます。
「じゃあ、どうすれば良いの!?」
やる気は、上がりもせず下がりもしないのがベストです。
心に波風立てず、淡々と勉強を続けるイメージです。
気が付いたら自然と机に向かっている状態を目指します。
それでも、「何となるやる気がでない」時は、必ずその原因があるはずなので、それを見つけてください。
例えば・・・
- おなかの調子が悪い
- 部屋が暑い、寒い
- 前髪が邪魔
- 昨晩、両親と喧嘩して心がモヤモヤしている
- 来週のプレゼンに緊張している
上記は実際に私が経験したものですが、多くの場合、やる気が出ないのはあなたの「心の弱さ」ではなく、あなたの外側に原因があります。
自分自身を責める必要はありません。
胃薬を飲んで、部屋の温度を調節し、髪を切り、運動と瞑想で心を落ち着けたら、自然とやる気は出てくるはずです。
③長期的な目標は、一度決めたらもう振り返らない
計画通りに勉強が進まなかった場合の話をします。
例えば、1年間で12冊の本を読むという目標を設定し、4か月が経過した時点でまだ1冊しか読めていないとします。
当初の目標を達成するには、残り8か月で11冊の本を読まなければなりません。
このような場合、1か月に1.375冊のペースで読み進める計画に変更して何とか当初の目標を達成しようと頑張ってしまいますが、おそらくこの計画も失敗します。
1年で12冊を読むというノルマが「他から強制されたもの」であれば話は別ですが、皆さんは自主的に勉強を始めていると思いますから、目標設定の変更は自由にできるはず。
目標未達でも読書のペースは変えず、1か月に1冊読むことに集中してください。
長期的な目標を設定することは非常に重要です。
どの山に登るかを見定めない限り、正しい方向に向かって歩き始めることはできませんから。
しかし、前にも述べた通り、社会人の勉強においては「いつ頂上に到達するか」よりも「山を登り続けること」の方が重要です。
長期的な目標と現在位置を見比べて、「あぁ・・・目標通りに勉強が進んでいない」と落胆すればするほど、挫折と自己嫌悪を感じてしまいます。
私自身も、同じ時期に勉強を始めたMBA仲間が目標通りのテストスコアを達成したのを聞き、一方で目標通りに英語力が上がっていかない自分にイライラしていました。
一度勉強を始めたら、目標を振り返らずに「今日何を勉強するか」に集中してください。
まとめ:習慣継続のコツを掴めば、ゴール達成はもう目前
勉強の習慣さえできれば、後はゴールに向かって走り続けるだけです。
ただ、実際のところ走り続けられる社会人はそう多くない。。。
本記事で紹介したコツを参考に、障害物に負けずに勉強を継続してください!
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