【GMATスコアが伸び悩むあなたへ】GRE転向のススメ|海外MBA受験

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海外MBA受験と言えば、GMAT。

受験で何が一番辛かったかと経験者に尋ねれば、GMATが真っ先に上がってきます。

「GMATだけは、もう二度と受けたくない」と、GMATがトラウマになっている多くの経験者にお会いしてきました。

私も、その一人です。

今回は、そんな「GMATのスコアがなかなか伸びなくてツライ」と悩む方々に向けて、GRE転向を検討することをオススメしたいと思います。

GMATとGREは、同じように見えて実は全く異なる特徴を持っています。

万人にGRE転向をお勧めできるものではないですが、GREの方が力を発揮できるという受験者も多いはず!

スコアメイク地獄から抜け出して出願準備や面接対策に集中するための方法として、検討の価値はあると思います。

今回は、GMATとGREの両方を受験した私の経験に即して、GMAT→GRE転向についてお伝えしたいと思います。



GMATスコアが伸び悩むあなたへ:GRE転向を検討する前に

まずはじめに、GMAT→GRE転向には「受験したい学校が、GREのスコアを受け付けてくれる」ことが前提です。

GREスコアをGMATスコアの代わりとして提出することを認めていない学校もありますので、志望校の募集要項を確認し、GREスコアが提出可能かどうか、事前にご確認ください。

また、多くの受験生が思い悩むのは、IRやAWAのテストよりも、Quant(数学)とVerbal(英語)の総合得点だと思いますので、本記事もそれら2科目に焦点を当てて解説していきます。

GMATの難しさ

時間配分とランダムクリック

GMATは、出題される問題の難易度が、前の問題の難易度とその正誤によって変化します。

例えば、 Verbalの第1問は、スコア25相当の難易度の問題が出題され、それに正解すると第2問は第1問よりも少し難しい問題が出題されます。

問題の正誤によって問題の難易度が上下し、最終問題が終了した時点でスコア30相当の問題が出題されていた場合、その受験者の最終スコアは30となります。

また、一度低スコアゾーンに入ってしまうと、再び高スコアゾーンに戻るのは難しくなります。

このような採点方式の特性上、前半に出題される問題の正答率が高い方が、最終スコアが高くなります。

つまり、すべての問題を解き切るように前半の問題を急いで解くよりも、前半の問題をしっかりと解いて出題難易度を上げておき、解き切れない問題をランダムクリックしてテストを終える、という戦略が有効と考えられます。

(制限時間内に普通に解き切ってしまうような、高い英語力をお持ちの方には関係のない話です。。。)

そのため受験者は、「残り時間」と「現在の出題問題の難易度」を気にしながら、目の前の問題にどの程度時間をかけるか、あるいはいくつの問題をランダムクリックするのかを決めなければなりません。

当然、SCは2分・CRは3分・RCは1問3分、最終5問はランダムクリックする、、のように受験計画を立てることはできます。

しかし、実際に受けてみると、「やばい、、問題が簡単になってきている。。この問題に正解しないと目標スコアは取れない。。。」のような雑念に駆られて、タイムスケジュール通りに解くか、もっと時間をかけて慎重に解くかを迷ってしまいます。

手応えが感じられない

前の問題の難易度とその正誤によって、次の問題の難易度が調整されるので、「今、良いスコアを辿っているのかな?」ということを気にかけながら問題を解きます。

そんな時に厄介なのが、ダミー問題の存在です。

ダミー問題は、採点されない問題(スコアには影響しない)なのですが、これは前の問題の難易度とは無関係に出題されます。

つまり、正解を重ねて高スコアを辿っているのに、急に簡単な問題が出現し、「あれ?もしかして今低スコア域にいるのか??」と勘違いさせられます。

またその逆も然りです。

この奇妙な採点システムに加え、間に挟まってくるダミー問題のおかげで、

「難問を序盤に結構解けた気がしたのに、スコアが全然伸びない」

「中盤で簡単な問題がたくさん出てきて、『あぁ。もうダメだ。』と諦めていたら、思いのほか点数が良かった」

なんてことが起こるのです。

私の経験でも、Verbalの点数が30を超えてきて、「あともう少しだ」と意気込んで勉強を続けたのに、次回のテストはまた10点台に逆戻りしてしまい、「もう、このテストは一体何なんだ…」と意気消沈しました。

GREに転向するとどうなるのか?

解けない問題をパスして、解ける問題に集中できる

テスト形式の違いが、スコアに最も影響するのではないでしょうか。

GMATでは、先に出題された問題から順に解かなければなりませんでしたので、「難しそうな問題だから、一旦飛ばして時間が余ったら後で戻ってこよう」ができませんでした。

しかし、GREではそれが可能です!

GREのVerbalとQuantは、前半と後半にテストが分かれています。

前半のテストの正答率に合わせて、後半のテストの難易度が変わる仕組みになっています。

一度、後半に入ってしまうと、前半のテストに戻ることはできませんが、前半テスト・後半テストの中での問題の行き来は自由です。

また、 採点は問題の正解率によって行われるため、GMATのように「前半に登場する問題ほど、スコアに大きく影響する」なんてことはありません。

難しい問題はパスして、簡単な問題から取り組み正解を積み重ね、最後にパスした問題に挑戦する、という解き方が可能です。

その分、感じるプレッシャーも少なく、落ち着いて問題に向き合うことができます。

単語力で勝負できる(Verbal)

GMATを苦手に感じる方の多くは、Verbalのスコアアップに苦しみます。

登場する単語は難しくありませんが、文章読解と論理的な文章の読み方が求められます。

これらの力は、なかなか短期間で伸ばせるものではないですよね。

更に、GMAT特有のプレッシャーを感じながら冷静に文章を読み進めるのも、難しいものです。

一方、GREではText CompletionやSentence Equivalence等の語彙力が試される問題が出題されます。

単語の意味さえ分かれば正解できる、、、なんて単純な問題ではないんですが、Verbalで点数を絞り出したい人間にとっては、努力が結果に反映されやすい単語力増強は、取り組みやすいのではないでしょうか。

Quantの点数が総合スコアに与える影響が大きい

GMATは、Verbal・Quant共に51点満点です。それぞれのスコアをGMAT換算表に照らし合わせて、200点-800点までの点数が付きます。

GREは、Verbal・Quant共に170点満点です。

GREとGMATのスコアは、直接比較ができないので、ETSがGREスコアの換算ツールを用意しています。

The GRE General Test for Business Schools
Enroll applicants who fit, build a balanced class, and achieve your diversity goals with the help of GRE tests and services.

これを使えば、GREのVerbal・Quantのスコアが、GMATのVerbal・Quantで言えばどの程度のスコアに相当するのかが分かります。

例えば、GREでVerbal 150、Quant 150を獲得した場合、GMATでいうV27、Q28に換算され、トータルスコアは470点になります。

ここで注目していただきたいのが、GREのVQで満点を取った時のスコアです。

これをGMAT換算すると、当然V51、Q51になる。。。と思いきや、

V46、Q53になるのです!!!

 

 

つまり、GREの方が、Quantの点数の総合点数に与える影響が大きいという事です!

GMATでは、いくらQuantが得意でもスコアは51点が最高点なので、総合スコア700点を超えたい場合は、Verbalで最低35点を取る必要があります。

しかし、GREであればQuantで170点(満点)を取っておけば、Verbalの点数は152点(GMAT換算で29点)で総合得点700点に届くのです!

GMATの総合得点が事実上の足切りとして使われていることも多いです。

「とにかく、GMATの総合得点で○○点が欲しいんだ!!」という方には、GRE転向は望みある選択肢かと思います。

まとめ:GRE転向はMBA受験者の希望!

受験終盤になるまでGRE転向に踏み切れなかった私としては、「もっと早くに、一度で良いから受けておけば良かった」と今でも後悔しています。

もちろん、GREがGMATよりも容易なテストだという訳ではありませんので、GMATの方がスコアを伸ばせる方もいらっしゃると思います。

ただ、皆様の目標は「テストで良い点を取ること」ではなく、「希望する大学に合格すること」だと思いますので、その目標になかなか届かず苦心されている方は、GRE転向を一つの選択肢としてお考えになってはいかがでしょうか。

※GREの公式問題集はこちら。


※こちらもオススメ。問題タイプ別に解法を説明してくれています。




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